2021-05-06
「五月病」
新年度が始まり、新社会人や職場が変わる転職・転勤者など、これまでとは生活環境が一変し、緊張や疲れがピークに達するこの時期。
五月の連休後に初期の緊張状態が緩み、「集中力が続かない」、「倦怠感がある」、「やる気が出ない」といった症状を「五月病」と呼んでいます。
今回は、五月病の具体的な症状や、なりやすい人の傾向、五月病の対策について説明していきたいと思います。
五月病は正式な医学用語ではありません。医療機関で受診すると、「軽度のうつ」や「適応障害」といった病名をつけられることもあり、脳内の神経伝達物質が一時的に伝わりにくくなる状態が原因とされています。
症状としては、精神的、肉体的、行動面において以下の特徴が挙げられます。
精神的症状
・悲しみ、ゆううつ感
・不安感やイライラ感、緊張感
・無力感、倦怠感、気だるさ、やる気が出ない
肉体的症状
・食欲不振、体重減少、吐き気、嘔吐、胃痛
・寝つきが悪い、不眠、朝早く目が覚める
・動悸、めまい、血圧上昇、手や足の裏に汗をかく
・頭痛やひどい肩こり
行動面
・消極的になる
・飲酒、喫煙量が増える
・身だしなみがだらしなくなる、落ち着きがない
五月病になりやすい人は、脳内の神経伝達物質の伝達が活発になる傾向にあり、一般的に下記のような性格の方に多くみられています。
・義務感が強い
・仕事熱心
・完璧主義
・几帳面
・凝り性
・他人への配慮を重視し、良好な関係を保とうとする
五月病の原因は一つではありませんが、確かなことは、環境の変化などによる「ストレス」が原因ということです。
ストレスについてよく理解し、自分に合った対処法をみつけることで、緊張を和らげることができます。
以下のようなことに気を付けて過ごしましょう。
・初めから全てを完璧にこなそうとしない
・他人との会話やコミュニケーションをしっかり取る
・栄養やバランスの取れた食事をする
・適度な運動を習慣づける
・睡眠の質を上げる
自分は症状が出ていない場合でも、周囲には五月病になっている人がいるかもしれません。
「ゴールデンウイーク後に様子がおかしい」と感じたら声をかけ、みんなで五月病を予防していきましょう。